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ECOネタ界に新規参戦してみようとする人のブログ。 Freesiaにて同名キャラが活動中。
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その日、雛野は特にやることもなくアップタウンをぶらぶらしていた。
街にはゴーレムと呼ばれるマリオネットの一種が店番をしていて、暇を潰す為のウィンドーショッピングには最適だった。
ヘアカタログや綺麗な洋服の値段を見てはため息を吐き、いつか買えたらと思いつつぶらぶらしていると、いきなり肩を叩かれる。
知り合いかな?と思い振り返ると、見知らぬエミル二人組がそこには居た。
「姉ちゃん暇ー?今から俺たちと一緒に遊ばないー?」
どうやら、ナンパをされているようだ。なんでわざわざ私に、と思いながら面倒くさそうに、
「あなたたちと遊んでいる暇はないです。」
と言い放つ…が。男達は引き下がらなかった。
「ええー、そりゃないだろー。ねぇ、頼むよー。一緒に遊ぼうぜー?楽しいよ?」
「だから、遊んでいる暇はないって―――。」
と、その時…不意に横から声がした。
「こんな所に居たのか!探したぞ。さ、行こう。」
「え、えっ?」
声の主を見る間もなく、手を引かれてどこかに連れて行かれる。
男達は、舌打ちしてどっかに行ってしまった。

「…ふう、ここならいいだろう。」
ようやく手が離れて、その時に声の主を見る事が出来た。
「お前、大丈夫か?」
そう言って問いかける男は……。
「あっ、ああああ!!あの時の!!!」
紛れもなく、あの時雛野を誘拐した男、『銀』だった。
「ん…?って、お前は。」
「忘れたとは言わせないよ!あんたに捕まったんだからね!!」
「あ、ああ…すまんな。」
あっさりと謝られて拍子抜けをする雛野。
「えっ?」
「いや、命令とは言えお前には酷い事をした。」
「あ…うん…。」
「俺はアルジェント。もし良かったら埋め合わせをさせてくれ。」
「埋め合わせ…?なんで?」
「あのときのお詫びだ。だから、今から時間があれば茶の一つ位は奢らせてくれ。」
「…ふうん……んーまぁ、分かった。そう言うなら、お願いします。」
そう言って、アルジェントにぺこりと頭を下げる。
「そうだな、俺が良く行く喫茶店が近くにあるんだ。そこに行こう。」
「分かった。着いてくね。」

数分後、喫茶店に着いた。テーブル席で向かい合わせに座ると、アルジェントはさっとメニューを雛野に差し出す。
「あ、ありがとう。」
「ああ、ゆっくり決めて良いぞ。」
そう言って出されたお冷やを一口。
「…男の人とこうやってお茶するのって、初めてでちょっと緊張しちゃうな…。」
雛野がそう呟いた言葉をアルジェントは聞き逃さなかったようだ。
「そうなのか。まあ俺は特に下心は無いから安心してくれ。」
「う、うん。」
それから、雛野は紅茶、アルジェントも紅茶を頼む。
「ん?紅茶…?」
「ああ、ここは紅茶が美味いからな。珈琲は別の所で飲む。」
「へえ、そうなんだ…。」

それから、他愛もない会話をして、カップが空になった頃。
「…今日は、ありがとう。ビックリしちゃった。」
「ん、気にするな。」
「…うん。あの、連絡先、良かったら交換してもらってもいい?」
「ああ、良いぜ。これでいいか?」
そう言ってアルジェントは携帯型通信端末を取り出す。
雛野も同じように取り出して、お互いの連絡先を交換した。
「よろしく、ね。」
「ああ、よろしく。さて、そろそろ出るか。」
「…ん、分かった。」
そう言って二人は店を出る。支払いは言った通りアルジェントが全て支払ってしまった。
やっぱり悪いかな、と思い財布を出そうとすると。
「気にするなよ。こっちも、楽しかった。」
「…うん。」
楽しかった、と言われてちょっと照れてしまった。
「それじゃあ、送ろうか?」
「…いや、ここでいいよ。ありがとね。」
「そうか。分かった。じゃあまたな。出来れば仕事以外で会えればいいな。」
「うん。またね。」

アルジェントと別れて、家路に着く。
「うああ…なんで照れてるんだろ…。」
雛野は自分の行動に不審を覚えつつ家に帰ると、みにょんが出迎えてくれた。
「おかえりなさい。雛野、にやけてませんか?」
「えっ!?」
思わず口元に手を当てる。
「冗談です。でもちょっと嬉しそうな顔はしていましたね。」
「そ、そっか…嬉しそうな、ってうーん…。」
悩みながら、自分の部屋に戻っていく。
部屋に入ると、ベッドにダイブして通信端末を開いて、アルジェントの連絡先を眺める。
「そう言えば、男の人と連絡先を交換したのも初めてだなあ。」
そう思うと、照れで少しだけ顔が熱くなるのを感じる雛野だった。
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