クロスオーバー 第一章

歩んだ軌跡　-The locus which followed-
Turm der Luftspiegelung 合同作品

歩んだ軌跡のお話はこちら

アクロポリス・アップタウン上空「Argento庭」

雛野「相変わらずごちゃごちゃしてる家だね。何とかしないとゴキブリ出るよ？」



アルジェント「わざわざそれを言いに俺の所まで来たのか？さっさと用件を言え。」

雛野「ゴメンゴメン。いや、この依頼なんだけどさ…。」

雛野「アサシンギルド所属のルジェだし、何か情報知ってないかな～と思ってさ。」

アルジェント「ちょっと見せてみろ。」

依頼：軍上層部の暴走を止めろ
詳細：スカウトギルドからの情報で、
　　 　アクロニア混成騎士団の上層部にて人体実験が行われているとの事。
　　 　スカウトギルドも全容を把握し切れていないので、調査に協力して欲しい。

アルジェント「なるほどねぇ…。確か俺らじゃ動けないからって表側に投げた奴か。」

雛野「え、どうして動けないの？」

アルジェント「俺らアサシンギルドの奴らは全員上の方に顔が割れてるって事。」

雛野「ひびでも入ってるの？」

アルジェント「…そこでボケるか普通？」

雛野「別にいいじゃん。まぁ…スカウトギルドに回したって事は、何かしら知ってるんでしょ？」

アルジェント「そうだな。情報提供者がダウンタウンに潜伏してるからそいつに会いに行くか。」



雛野「ん、よろしく！」

アルジェント「はいはい。じゃあ、先に行っててくれ。」

アルジェント「場所はダウンタウン南西の台車が置いてある家だ。」



アクロポリス・ダウンタウン




雛野「あれ…？何で着替えてるの？」



アルジェント「言っただろうが。俺らの顔は割れてるってよ。」

雛野「あ、そう…。」



雛野「ここがその人の潜伏してる家ね。」

アルジェント「そうだ。」



アルジェント「おい、いるか？『銀』だ。」

情報提供者「ひぃぃ！！…なんだお前か…驚かすなよ。」

アルジェント「その気はなかったんだが…。」

雛野「じゃあ私、盗み聞きされてないか見てくるね。」

アルジェント「ああ、頼む。」

雛野「と言っても…気配は無いし…誰もいないよね…。」



雛野「って居た！」





？？？「！！」

雛野「あなた、盗み聞きしてどこかに報告するつもりだったの？」

？？？「気をつけて…。」

雛野「え…？」

？？？「これ以上の単独行動は危険です。」

雛野「…分かった、一応覚えておく。」

？？？「それじゃ…。」

雛野「あ！…行っちゃった。」

アルジェント「おい、雛野！」

雛野「あ、なになに？」



アルジェント「少しだけ詳しく聞く事が出来た。掻い摘んで言うと…。」

アルジェント「軍の兵器開発課の辺りでお偉いさんと開発課の兵士がウッカリと立ち話してたのを偶然聞いたってのが始まりだ。」

雛野「兵器開発課…。」

アルジェント「そんで、ヒトベースのキメラの試作品が直に完成するそうだ。」

雛野「…えっ！！」

アルジェント「キメラを量産出来るようになったらギルド評議会をぶっ潰す、らしいぜ。」

雛野「ど、どうして…。」

アルジェント「街の実権を全て握るためだと、俺は推測しているが。」

雛野「そ、そう…。とにかく、協力ありがとう…。」



アルジェント「ああ、俺は帰る。そんじゃな。」





























アクロポリス･アップタウン



雛野「………取りあえず、クロティアさんに報告しよう…。」

雛野「でも、もうすぐ完成って…。うちの軍の長官に聞けば兵器開発課の場所、教えてくれるかな………。」

To be continued.....