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コンコン 「…う~…、開いてるよ…。」 「楓様。旦那様がお呼びです。」 「…お父様が…?分かった…。」 まだボーッとする頭を叩いて目覚めた。 顔を洗ってからお父様の部屋に向かった。 「お父様?」 「おお、楓か。」 「用件は?」 「うむ、お前ももう年頃だ。エミルの世界に行っても良いぞ。」 「え、本当ですか?!」 「うむ。」 「やった~!」 「では、旅の助けになるようにこの手帳を渡そう。」 「これは?」 「旅の途中に知り合った者の名前を書き込める。」 「それだけのもの?」 「それだけではない、メッセージを送る機能もついている。」 「なるほど~。」 「後は地図だ。」 「ありがとう!」 「気を付けていくのだぞ。」 「本当にいくのだな。」 「ってあんたお父様から話聞いてるでしょ?」 「そうだったな。すまない。」 「それじゃ、頑張ってきます~。」 到着到着。 辺りには人の気配は無し。 やった、驚かせないで済んだ~! なんてはしゃいでたら誰かが歩いてくるね…。 「雛野!!」 あ、この声は! 「芽依~!元気にしてた?」 やっぱり!昔よくエミルの世界に遊びに来てて、その時に知り合ったんです。 遊んでる途中にお父様が来て、よく連れ戻されてましたよ…。 「今日はどうしたの?」 「やっと許可が下りたよ!」 「え?」 「これでまた一緒に遊べるね!」 「やった!!」 芽依が喜んでる姿を見てわたしも嬉しくなったと思ったら…。 「うぅ…。」 「ど、どしたの?」 「うん、実は…。」 訳を聞いていたら誰か転送されてきました。 芽依がわぁっ、と驚いてこっちに倒れ込んできて…。 つい口に出してしまった…。 「芽依、重いよ。」 「う、うるさいー!」 「あ、そこの人。お名前は?」 「私の名はみにょん。あなたは?」 「吾輩はドミニオンである。名前はまだ無い。」 ペシッ 叩かれた。 「痛いな!わたしを叩く人だったんだ、芽依って。」 「雛野がマジメに答えないからでしょ?」 「もう…。」 「申し遅れました。私は芽依。横に居るのは雛野。宜しく、みにょんさん。」 「宜しくお願いします。」 「あ、ドミニオンだからって理由で敵視しないでよ?わたしはそ~いうの嫌いだし。」 「…分かりました。だけど私はあなたの事をよく知らない。」 「あ、そっか……!フレンドになろうよ!」 「え、あ…はい。」 早速記入記入。 「おーい…。僕を無視しないでよ…。」 無視。 「誰?」 「僕の名前はエミル。君たちは…」 芽依が勝手に話を進めてたので仕方なしに合わせておいた。 「これは僕からの餞別だよ。」 「あ、ありがとうございます。」 芽依が3人分を勝手にもらってる。 ま、後で分けるけど。 そう考えてると芽依とみにょんが勝手に周りの人の話聞いてるよ…。 っと、目の前に謎のぬいぐるみが。 「不思議な所に行きたくない?」 喋ってる…ぬいぐるみ改め着ぐるみがなんか言ってきました。 取りあえずうなずいておきました。 「それじゃ、目をつぶって。」 目をつぶった瞬間わたしは既に寝てました。 PR |
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